2008年4月2日(水) 

　中央競馬では惜しいところで勝利を挙げられず、地方出戻り制度を適用したウインカームネス。公営・佐賀競馬ではレベルの高いB級格で5戦1勝。中央再登録条件を見事クリアして地方競馬の登録を抹消し、その後は中央再登録前の再調整のために茨城県・潮来のミッドウェイFへ移動していました。
　しかし、ミッドウェイFへ移動後に、「右前トウ骨遠位端剥離骨折」が判明。速やかに栃木県にある地方競馬全国協会の診療所へ移動し、骨片除去の手術を行なうことになりました。手術は無事終了し、骨片自体はキレイに除去できたことから、その時点では数ヶ月の休養を経た後、中央競馬で復帰レースを迎えられるものと思われました。
　ところが、骨片除去手術の影響で患部の骨が尖った形になってしまったことにより、ヒザを曲げるたびにそこが擦れ合い痛みを生じる、そして骨膜を刺激して炎症を伴うという状況が長い間続いていました。もちろん、カルシウムや化骨の促進剤、ハイオネートという炎症を抑える薬の投与など、やれる治療、ケアは欠かさず行っていましたが、ヒザの熱が治まることはなく、患部の急激な良化というものは見られませんでした。
　それでも、「やれるところまで進めてみる」という方針の元、コースでの調教、坂路調教を続けて、トレセンへの帰厩を目指しました。しかし、先日、坂路でハロン15〜15秒ペースを行った後、ヒザの熱感だけではなく今度は歩様の乱れも確認されました。そして、先週末に再度患部のレントゲン検査を行なった結果、「骨の尖りは少しずつ良化に向かってはいますが、その良化の度合いがあまりにもスローです。この状態ではしばらくは速い時計は出せないでしょう」という獣医師の診断が告げられました。「あと4ヶ月程は軽めで様子を見て、その時点での回復状態を見て良化が確認されれば、再度ハロン15〜15秒ペースの登坂にチャレンジしてみる」というのが今後の見通しとなります。
　この診断を受けて、当クラブ片山、鮫島調教師、ミッドウェイFの宮崎場長で相談した結果、今後4ヶ月待って速い時計を出した後でも順調にレースまで運ぶという保証はなく、さらに中央再登録の条件をクリアしてから約1年間このような状況を繰り返してきた状況を踏まえ、今後さらに半年、1年と時間をいただくことは、出資会員の皆様にとっての負担が大きくなると判断し、ここで現役を諦める苦渋の決断に至りました。
　なお、カームネスは地方競馬の登録抹消の手続き終了後、中央競馬に再登録を行っていませんので中央競馬の登録抹消の手続きはありません。本日、4月2日付で現役を引退するという形を取らせていただきます。また、今後は美浦トレセン近郊のホースガーデンにて乗馬となることが決まり、今朝の馬運車で移動が完了しています。
　中央再登録に賛同していただき、中央競馬での復帰を心よりお待ちいただいた出資会員の皆様にはこのような結果になってしまったことを心からお詫びするとともに、長い間カームネスへ温かいご声援をいただきましたことを、心より感謝いたします。本当にありがとうございました。なお、引退通知書は近日中にお送りさせていただきます。

2008年3月26日(水) 

　現在、茨城県・潮来のミッドウェイファームにて調整中。乗り運動を30分、ダートコースにてダク2000ｍ、キャンター2000ｍ、坂路をダクにて1本消化しています。
　担当者は「コースではダク、キャンターでかなりの量を乗り込んでいますし、その前にもたっぷり乗り運動を行っていますから、調教量としてはかなりのものですよ。今日はそれに加え坂路を1本ダクで上がりました。引き手が引きながら一緒に駆け足で1本上がりました。カームネスはチャカチャカして気が入って走ってしまうので、そのまま放していくとペースが上がってヒザに負担が掛かることがあるから人を付けました。この馬一頭で別に稽古を行ったり、引き手をつけて坂路を上げたりなど、カームネスのためにやれることは何でもしたいと思っています。ヒザの伸縮が柔らかくなったので、掛かる負担も軽減してきたのかもしれません」と話していました。

2008年3月19日(水) 

　現在、茨城県・潮来のミッドウェイファームにて調整中。乗り運動を30分、ダートコースにてダク2000ｍ、キャンター1000ｍを消化しています。
　担当者は「現在はコースでの調教の前にたっぷり乗り運動を行っています。というのも、先週お伝えしたように集団での調教ではなく、この馬1頭で調教を行っているので、他の馬に合わせることなく、この馬に一番合った調教メニューを組んでいます。集団だと、他の馬がテンションが上がった時に一緒になって上がってしまう時があるんです。それで余計な力を使って、ヒザにも余計な負担が掛かるということになりますので、現在は1頭で調教を行っているんです。今はだいぶ落ち着きが出てきましたし、ヒザの熱も一時に比べるとかなり下がってきているんですよ。ヒザの伸縮が以前よりも柔らかくなってきたのもいい点でしょう。もちろん厳しい状況に変わりはありませんが、少しずつ調教は進められていますし、何とかトレセンに戻れるように頑張りたいと思っています」と話していました。

2008年3月12日(水) 

　現在、茨城県・潮来のミッドウェイファームにて調整中。ウォーキングマシンを40分、角馬場にてハッキングを15分、ウッドチップコースにてキャンター1600ｍを消化しています。
　担当者は「先週末からコースに入れての調教を再開しました。角馬場中心で歩様が良くない日もありましたが、今はそれがだいぶ落ち着いてきたからです。相変わらず熱感に関しては引き続き残っていますが、そこは午後からビッシリ冷やしてケアしていますから、何とか大丈夫そうです。稽古後の上がりの歩様が悪くなくなっていますから、少し前進といった感じですね。ただ、テンションが本当に高いんです。角馬場でチャカチャカしてしまって、余計な力を使っているからさらにヒザに負担が掛かってしまうというのもあるんでしょうね。精神面での成長も欲しいところです。今は落ち着かせる策として、集団での調教は止めて、1頭だけでゆっくりコースを回るという日も設けています。少しこのメニューで様子を見て、問題なければ坂路へと進めていきますし、何かあればレントゲンを撮るという選択肢も考えたいと思います」と話していました。